公開:2026.11.05

自分の住む町が「財政破綻」したらどうなる?

「財政破綻」した自治体はどうなる?

財政再生団体になった自治体は、財政再生計画を策定し、歳入と歳出を見直しながら財政の立て直しに取り組まなければなりません。

計画では、借金の返済だけでなく、行政サービスや人件費、公共施設など幅広い支出を見直すほか、税金や使用料などの収入を増やす施策も検討されます。一方で、地方債の発行には一定の制約がかかるため、新たな事業や施設整備を自由に進めにくくなります。

2007年に(旧制度の)財政再建団体となり、2010年には財政健全化法に基づく財政再生計画を策定した夕張市は、17年間で約322億円の完済を目指し返済を続けてきました。

返済に当たっては、事業の見直しや職員の削減・給与の引き下げに加え、市税の見直しも実施されました。具体的には住民税や固定資産税、水道料金などが引き上げられ、住民の負担が増大しました。その結果、夕張市では人口減少が進み、約20年で半分以下に減少しています。

図 夕張市の人口推移

出所:夕張市「行政区・年別住民登録人口」、総務省統計局「国勢調査」(平成22年、平成27年、令和2年、令和7年)を基に日本FP協会作成

公共サービスにはどんな影響があるのか

財政再生団体になった場合に考えられる、公共サービスへの影響は以下の通りです。

  • 公共施設の統廃合
  • 補助金や助成制度の縮小
  • 学校や保育施設などの再編
  • 新規道路や公共施設整備の延期
  • 市立病院の病床削減や診療科の縮小

つまり、財政再生は自治体内部の経費削減だけで完結するものではなく、住民にとっても「受けられるサービスが減る」「負担する費用が増える」という形で生活に影響が及ぶ可能性があります。

人口減少局面の日本において、自分が住む街が「財政破綻状態」に陥ることは決して人ごとではありません。地方財政への理解を深め、持続可能な自治体のあり方について考えていく必要があるでしょう。

ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • いいね数
  • コメント数