公開:2026.11.04

身近に迫る危機 自治体の「財政破綻」とは?

財政の健全度には3つのレベルがある

日本各地で進む少子高齢化の影響で、厳しい財政運営を迫られる地方自治体は少なくありません。税収の減少、インフラや公的施設の老朽化、社会福祉関連費用の増大などに直面し、財源確保は喫緊の課題となっています。

自治体の財政状態は、「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」(財政健全化法)に基づき、健全段階、早期健全化段階、財政再生段階の3つのレベルに区分されます。

判定に使う指標は次の4つ(健全化判断比率)です。

  • 実質赤字比率:一般会計などの赤字が、自治体の財政規模に占める割合
  • 連結実質赤字比率:公営企業を含む全会計の赤字が、自治体の財政規模に占める割合
  • 実質公債費比率:借入金の返済額が、自治体の財政規模に占める割合
  • 将来負担比率:現在抱えている負債の総額が、自治体の財政規模に占める割合

4指標のいずれかが早期健全化基準以上なら早期健全化段階、実質赤字比率・連結実質赤字比率・実質公債費比率のいずれかが財政再生基準以上なら財政再生段階とされます。

図表 自治体財政の健全性を判断する4つの指標と基準

指標早期健全化基準財政再生基準
実質赤字比率市町村:11.25~15%(財政規模に応じて)/道府県(※):3.75%市町村:20%/道府県(※):5%
連結実質赤字比率市町村:16.25~20%(財政規模に応じて)/道府県(※):8.75%市町村:30%/道府県(※):15%
実質公債費比率市町村・都道府県:25%市町村・都道府県:35%
将来負担比率市町村:350%/都道府県・政令指定都市:400%基準なし
※東京都は別途設定

出所:総務省「早期健全化基準と財政再生基準」を基に日本FP協会作成

「財政破綻」とはどんな状態か

自治体の「財政破綻」とは、一般的に財政再生団体(財政再生段階)となった状態を指します。財政再生団体は財政再生計画を定め、総務大臣の同意を得たうえで再建を進めることになります。もし総務大臣の同意が得られない場合、災害復旧事業等を除いて地方債を発行できなくなります。

2024年度決算に基づく総務省の公表結果によると、財政再生基準以上の自治体は夕張市のみです。夕張市の実質公債費比率は68.1%で、財政再生基準の35%を大きく上回っています。債務償還は計画的に進められていますが、今後も堅実な財政運営が求められます。

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