公開:2026.10.19

「死後離婚」とは? 義家族との関係や必要な手続きを解説!

「死後離婚」に必要な手続き

「死後離婚」とは、亡くなった配偶者との離婚を指すものではなく、残された配偶者が義父母などとの姻族関係を終了させることを意味します。

婚姻前は配偶者の親族とは赤の他人の関係ですが、婚姻により、自分と配偶者の血族との間に姻族関係が発生します。姻族のうち3親等内の姻族(配偶者の両親、配偶者の兄弟姉妹など)は親族となります(民法725条)。

夫婦の一方が亡くなっても、残された配偶者と亡くなった配偶者の血族(父母、兄弟姉妹など)との姻族関係は自動では終了しません。そのため、義家族との関係を法律上整理したい場合には、「死後離婚」を利用することができます。

亡くなった配偶者の姻族との関係を終えたい場合、生存配偶者が本籍地または住所地の市区町村役場に「姻族関係終了届」を提出します(民法728条2項)。

届出を選べるのは生存配偶者本人のみで、義父母などの同意は不要です。届出に期限はなく、届け出た日から効力が生じます。2024年3月から、戸籍届出時の戸籍証明書等の添付は原則不要となりました。なお、結婚前の姓に戻したい場合は、別途「復氏届」の提出が必要です。

図 配偶者の死亡で終わる関係・続く関係

出所:日本FP協会作成

「死後離婚」後の義家族との関係性

姻族関係終了届で終了するのは、届出人と亡くなった配偶者の血族との法律上の親族関係です。届出によって、民法730条の親族間の扶助義務や、家庭裁判所の審判で負う可能性がある扶養義務(民法877条2項)の対象から外れます。

ただし、もともと配偶者の父母に対する扶養義務はなく、原則として家庭裁判所の判断がない限り発生しません。したがって、扶養義務を負わないために姻族関係終了届を提出する必要性は低いといえます。

なお、夫婦に子どもがいる場合、子どもと亡くなった配偶者の親族との血縁関係は続きます。また、子どもは亡くなった配偶者に代わって、義父母の遺産を代襲相続することになります。子どもがいる場合には、本人と義家族の関係と、子どもと祖父母の関係を分けて考えることが重要です。

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