FPトレンドウォッチ
2026.10.29
2026年最低賃金改定と今後の見通し
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公開:2026.10.29
2026年度の地域別最低賃金は、10月1日から順次適用が始まりました。今年度の平均額は1,177円で、昨年度より56円の引き上げです。1978年度に目安制度が始まって以来、過去最高だった昨年度の66円に次ぐ、2番目に大きい引き上げ額となりました。
引き上げ額が前年を下回るのは、2020年度以来6年ぶりです。物価上昇率が前年より緩やかになったことに加え、中東情勢の緊迫化に伴う燃料・原材料価格の上昇や、コスト増を十分に価格転嫁できない中小企業の経営環境が考慮されたと考えられます。
一方で、中央最低賃金審議会は、引き上げ額の目安を地域に応じて54~56円と示していましたが、33府県でこれを上回り、なかでも佐賀県では目安を9円上回る65円の引き上げとなりました。
その結果、地域間の格差は縮小しています。最高額の東京都(1,280円)に対する最低額の宮崎県(1,085円)の比率は84.8%となり、12年連続の改善となりました。
政府は最低賃金の引き上げに対応する中小企業等に向けて、以下のような支援を実施しています。
| 制度名 | 支援内容 |
|---|---|
| 業務改善助成金 | 事業場内で最も低い時給を50円以上引き上げ、かつ生産性向上のための設備投資を行った場合に、その費用の最大4/5(上限600万円)を助成 |
| キャリアアップ助成金 (賃金規定等改定コース) | パートや契約社員などの基本給の賃金規定を3%以上引き上げ、6カ月以上運用した場合、該当者1人あたり4~7万円を事業主に対して助成 |
| 中小企業向け賃上げ促進税制 | 全雇用者の給与等支給額を前年度より1.5%以上増やした中小企業について、増加額の最大20%(2.5%以上増やした場合は最大35%)を法人税額から控除 |
| 企業活力強化貸付 | 事業場内で最も低い時給を2%以上引き上げる中小企業に、設備資金・運転資金を通常より低い金利で融資(限度額7億2,000万円) |
| 賃上げ貸付利率特例制度 | 給与総額が前期と比べて2.5%以上増える見込みの企業に、日本政策金融公庫の融資利率を融資後2年間0.5%引き下げ |
このほかにも、生産性向上や人材育成、取引先の開拓、資金繰りの改善など、賃上げを下支えする幅広い支援が用意されています。
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