公開:2026.08.12

日経平均株価と半導体株の行方【トレンド+plus】

本記事は2026年8月7日時点の情報を基に作成しています。

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日経平均株価の現在地

日経平均株価は、2026年6月に高値72,000円台を付けた後で急落して、6月末ごろから8月初旬現在は6万円台まで下がっています。4~6月に大きく上がったAI・半導体銘柄がその反動なのか、今は下落傾向にあります。

半導体株下落のからくり

さて、この相場下落はどこまで進むのでしょうか?「6万○○○円が下値」という声を聞くこともありますが、本当にこの下値は具体的な根拠に基づいて想定されたものなのでしょうか。相場が急落している時は、誰もが「一寸先は闇」と感じて、何もわからないはずです。

事実、今まで相場を上方向に牽引してきた半導体市場の需要そのものは絶好調です。世界半導体統計(WSTS)を参照すると、直近の4・5月は前年比2倍の売上増になっています。販売数量が2倍になることは考えにくいため、半導体価格が急上昇していると考えるのが自然でしょう。海外の主要半導体関連の企業決算が目を見張る業績拡大になっているのは、この半導体価格の上昇があるからです。

ここ半年間に一部の半導体価格は6倍にも跳ね上がりました。平均でも2~4倍です。生成AIの利用が増加し、データセンター投資が活発化したため、強烈な半導体不足が生じているのです。この需給アンバランスが異様な価格急上昇を生み出しています。これは「半導体の爆発」とも表現できます。まだまだ生成AIの利用は広がっていき、データセンター投資も衰えずに増加するでしょう。この背景を踏まえて、「半導体株のファンダメンタルズは強い」と言っている人が多いのです。

しかし、ファンダメンタルズは強いのに、なぜ実際の株価は急落しているのでしょうか。
現在、半導体銘柄の株価の高値が疑われているのは、急上昇した半導体価格で、半導体関連の投資採算が合うかという点だと考えられます。そこが疑われて、急上昇した銘柄が今は売られているという実情と推察できます。半導体価格の爆発的上昇は、需要鈍化の原因になるかもしれないと警戒されているのです。
半導体価格が格段に上がれば、高価な半導体を使わないAI用サーバーの開発も進むでしょう。そうした分野に商機を見出そうとするメーカーも出てくると予想され、それも、相場の不安定につながります。

指数でみる株価の動向

半導体株価の動向を見るうえで一つの注目は、米国の半導体株価指数(SOX(フィラデルフィア半導体指数))が下げ止まるかどうかです(図表1)。これが下がり切れば、韓国のKOSPIや台湾加権指数といったSOX指数に敏感な株価指数も下げ止まる可能性があります。

図表1■主要な日米株価指数の推移

出所:Investing.comの情報を基に筆者作成

もう1つ、日経平均株価だけに注目すると、トレンド線を引いて、その線を下回り始めると、循環の底が近いと言えるでしょう。株価上昇が始まったとみられる2025年秋(9月1日)から急上昇の手前(2026年4月)までのトレンド線では、7月中旬時点で6万2,000円程度です(図表2)。

図表2■日経平均株価の推移

出所:Investing.comの情報を基に筆者作成

これを下回るといわゆる「売られ過ぎ」の局面に移行します。もちろん、半導体価格が急落するようなことが起これば、もう一段の下げはあると見込まれます。

先のWSTSの世界半導体売上高の月次推移や、四半期ごとに発表される内外の主要半導体企業の決算が強いままであれば、半導体株の上がり過ぎが落ち着いた後に、日経平均株価も上昇方向に向かっていくかもしれません。

因みに、2024年1月から開始された新NISAを使って投資をスタートさせた人は、昨今の市場の乱高下を受けて損をしているのでしょうか。起点である2024年1月中の日経平均株価は33,000~36,000円程度でした。この段階から長期投資のルールに基づき、定期的に日経平均株価に連動したインデックス投資をしていると、まだ含み益は十分にあるはずです。株価は低いときに買っていれば、最近のような下落局面でも損をすることは回避できる、という投資の大原則が体現できているようです。

記事の内容は、取材先や執筆者等の見解を示したものであり、日本FP協会の意見・方針等を示すものではありません。

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