公開:2026.09.25

マンション購入で知っておきたい「所有権」と「借地権」

借地権付きマンションと所有権付きマンションの違い

分譲マンションを購入する際、土地に対する権利形態(敷地利用権)には大きく分けて「所有権」と「借地権」の2種類があります。

多くの分譲マンションは所有権付きで、マンション全体の土地を区分所有者全員で共同所有(共有)するタイプです。

一方、借地権付きマンションとは、建物(専有部分)は購入者が所有するものの、敷地部分は他人の所有(地主から借りている状態)である物件を指します。借地権は「普通借地権」と「定期借地権」の2種類に分かれます。普通借地権は契約期間が満了しても契約の更新が可能で、定期借地権は契約の更新ができません。

借地権付きマンションは土地の所有権を取得しない分、取得コストを抑えられ、土地の固定資産税は地主の負担である点などがメリットです。

図表 所有権付きマンションと借地権付きマンションの比較

所有権付きマンション借地権付きマンション
土地の所有者マンションの区分所有者全員(共有)地主
土地の契約期間なし(永久)普通借地権は30年以上(更新可)、定期借地権は一般定期借地権の場合50年以上(更新不可)
購入時の価格基準(100%)所有権付きより2~3割程度安い傾向
土地の固定資産税支払う義務あり不要(地主が支払う)
毎月の地代(賃料)不要必要
解体積立金不要定期借地権の場合は必要
建て替え・増改築管理組合の承認が必要地主の承諾が必要
資産価値の維持維持しやすく、売却も比較的容易期間満了が近づくほど価値が低下し、売却が困難になりやすい
出所:日本FP協会作成

借地権付きマンションを購入する際の注意点

借地権付きマンションは初期費用を抑えられますが、購入を検討する際は以下の点に注意しましょう。

  • 定期借地権付きマンションでは居住可能な残存期間、普通借地権付きマンションでは更新料の有無や条件について確認しておきましょう。
  • 住宅ローンの返済や管理費とは別に、地代(土地賃料)の支払いが発生するだけでなく、将来的に地代が値上がりするリスクもあります。契約書に将来的に地代が改定される根拠やルールが明確に記載されているか確認しましょう。
  • 土地の所有権がないため担保価値が低めで、住宅ローンの融資額や借入期間が制限されやすい点にも注意が必要です。
  • 将来の売却や増改築の際には地主の承諾(民法612条等)と承諾料の支払いが必要となる場合もあるため、その難易度や契約内容の事前確認も重要です。

費用だけにとらわれず、自分がどう暮らしていきたいかを踏まえてメリットとデメリットをしっかり比較することが重要です。

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