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公開:2026.04.30
本記事は2026年4月24日時点の情報を基に作成しています。
2026年4月下旬現在、日経平均株価が6万円を超える場面が出てきました。
日経平均を6万円台に乗せた牽引役の一つが「半導体株」だと言われています。
では、その「半導体株」とは何でしょうか。
昔は、日本の半導体産業が世界を席巻して、高い競争力を誇っていました。ところが、2000年代になって約25年間は日本の半導体産業は凋落の一途を辿っていると言われてきました。それでは、今、日経平均を引き上げている半導体株はどのような構造になっているのでしょうか。
実態を見るために、まずいわゆる「半導体株」の顔ぶれをみてみましょう。
2026年4月24日時点で、筆者なりの「半導体株」を株式時価総額の大きい順に5銘柄リストアップしました。
このうち、上位3社の時価総額は特に大きく、東証の銘柄全体の中で見ても、東京エレクトロンは6位(時価21兆6,243億円)、アドバンテストは7位(時価21兆5,500億円)、キオクシアは11位(時価18兆8,689億円)となっています。
これらの銘柄は、3月31日のボトムから4月24日までのわずか24日間にそれぞれ1.23倍、1.45倍、1.81倍に急上昇したのです。時価総額の増加額は+19.2兆円で、3銘柄の時価総額の増加率は平均で50%に迫る勢いです。ここからも「半導体株」が日経平均株価6万円の立役者になっていることが見て取れます。
半導体株というと、半導体チップを製造している企業をイメージする方が多いかもしれません。しかし、「半導体株」の上位3社のうち、主にチップを作っているのは、キオクシアだけです。キオクシアは、フラッシュメモリというチップなどを作る大手企業です。それに対して、東京エレクトロンは半導体製造装置、アドバンテストは半導体検査装置のメーカーです。
実は、「半導体株」の時価総額ベスト10でみても、チップ製造ではなく、半導体周辺部分で高い競争力を持っているメーカーが過半数を占めています。
つまり、日本の産業競争力の源泉は、半導体そのものよりも、製造装置、検査装置、半導体素材など周辺部分にもわたっていると考えられると思います。海外で半導体チップを製造する巨大メーカーがチップを売って利益を上げているとき、その周辺で事業をしている半導体関連企業もまた恩恵の波及が進むという関係になっていると推察されます。
半導体業界の成り立ちを振り返ると、世界の半導体製造は、1社が川上から川下まで一貫生産する形態(垂直統合モデル)から、国際的に製造プロセスを分担する「水平分業モデル」へと移行しました。そのため、ひとつの大企業が利益を独占する…という図式が成り立たなくなっています。逆に言えば、世界の半導体企業が水平分業で競争しているがゆえに、日本でもチップ製造以外のところでニーズを獲得して、世界の半導体需要拡大の恩恵を受けられるようになっているということでしょう。
なお、「なぜ今、半導体株なのか?」と言えば、やはりAI需要の高まりがあげられるでしょう。
実際に半導体価格が2025年末頃から急激に上昇しています。特に半導体メモリは、2~4倍にもチップの価格が高騰している状況です。
AIの需要拡大が、それをバックアップするデータセンターの需要拡大につながり、そこで使用されるメモリなどの需要も飛躍的に高まっているとされます。
すでにパソコンや周辺機器の価格は上昇傾向にありますが、近々、価格が高くなりすぎて買えないといった不都合な状況も生じてくるかもしれません。
いずれにしても、今後の株式市場を見る中で、「半導体株」は注視すべき存在になるでしょう。
記事の内容は、取材先や執筆者等の見解を示したものであり、日本FP協会の意見・方針等を示すものではありません。
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