公開:2026.06.01

親の最期、どう支える?後悔しない終末期医療と看取りの選択肢

終末期医療の概要

終末期医療(ターミナルケア)とは病気や老衰で余命が限られた人が、身体的・精神的苦痛を緩和し、QOLを維持したまま最期を迎えるための医療行為です。

終末期医療では延命のみを目的とする治療の継続よりも、患者が自分らしく最期を迎えることを重視します。そのため、身体的な苦痛の除去だけでなく、精神的、社会的な側面にも配慮したケアが求められます。また、患者だけでなく、その家族が抱える不安やストレスを軽減するための支援も行われます。

終末期医療における具体的な医療行為には、主に身体的ケア、精神的ケア、社会的ケアがあります。身体的ケアとは、緩和ケアによる痛みの軽減、栄養管理、入浴、排泄、着替えといった日常生活に関する支援などが含まれます。精神的ケアは不安や恐怖を軽減するための感情面を中心としたサポート、社会的ケアは経済的な不安を解消するための本人・家族への情報提供や手続きのサポートが挙げられます。

看取り方の選択肢と費用

看取り方の選択肢は大きく分けて自宅、介護施設、病院があります。かかる費用は医療費、介護費、生活費で構成されます。自宅でのケアは比較的費用を抑えられ、病院の緩和ケア病棟などは高めになりやすいことを知っておきましょう。

看取りにかかる費用には医療保険や介護保険が適用されるため、高額療養費制度により負担する金額は自己負担限度額までに抑えられます。なお、マイナ保険証を利用すると、事前に申請が必要な「限度額適用認定証」が無くても窓口での支払いが自己負担限度額までになります。

終末期医療や看取りにおいては、患者の意思を尊重することが重視されます。家族はあらかじめ本人と治療方針や最期の迎え方について話し合い、医療機関や介護施設に伝えておくのがよいでしょう。

図表 看取りの場所とかかる費用の目安(例)

看取りの場所特徴費用の目安
自宅住み慣れた環境で、大切な家族と一緒にリラックスして最期の時間を過ごせるが、家族への身体的・精神的な負担が大きくなる医療費・介護費の自己負担は1割~3割で、その他費用を含めると月額6万〜13万円程度が一般的な目安
介護施設専門のスタッフが24時間体制でケアを行うため、家族の負担が軽減され、患者も安心して過ごせる施設の種類やサービス内容によって異なる
毎月の施設利用料+看取り介護加算が発生
特養などで10万円前後、民間施設は15万円~30万円が目安
病院医師や看護師が常駐しているため、急変時にも迅速に対応できる医療費は高額療養費の上限まで
その他、食事代と差額ベッド代も発生する
出所:日本FP協会作成

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