公開:2026.04.27

【リスクと心構え編】今こそ始める!実家の片付け

実家の片付けを先送りするリスク

実家の片付けを「親が元気なうちはまだ早い」と先送りするケースは少なくありません。しかし、先送りによってさまざまなリスクが生じます。

まず懸念されるのが、床に置かれた新聞・雑誌や荷物、めくれた絨毯やコード類による室内での転倒事故です。災害時には、避難時の障害となったり、火が燃え広がる原因となったりと、さらにリスクが高まることも予想されます。また、物があふれた状態では、日常生活で貴重品や重要書類を探しにくくなります。相続が発生した後には、家族が必要な物を探す負担が大きくなるでしょう。

空き家となった家を売却したり賃貸に供したりする場合も、片付けが済まなければ手続きも進みません。家の管理に手間や費用がかかり続けることになるでしょう。

また、物理的な物だけでなく、スマホのパスワードやサブスクリプション契約といった「デジタル遺品」の整理も重要です。これらは本人しか把握していないことが多く、後回しにするほど解約や相続の手続きが困難になります。

早いうちから実家の片付けを始めることは親の安全を守り、資産を適切に管理するために不可欠だと言えます。

図表 実家の片付けを先送りすることにより発生しうる主なリスク

チェック項目発生しうるリスク
床に新聞や雑誌、荷物が直接置かれている転倒による骨折・寝たきり
通路や階段の脇に物が積み上がっている地震発生時の避難障害、火災の延焼
どこに何があるかわからず、探し物が増えた重要書類の紛失、相続時の負担
押し入れがいっぱいで湿気がこもっているカビなどの発生、健康被害
スマホやPCのパスワードが不明デジタル遺品の解約・相続が困難
出所:日本FP協会作成

まずは親の気持ちに「寄り添う」

実家の片付けを円滑に進めるには、子世代の価値観を押し付けない姿勢が大切です。親にとって家にある物は単なる不用品ではなく、これまでの人生を歩んできた大切な思い出の品なのです。良かれと思って「捨てよう」と提案しても強い拒絶反応を招き、親子関係に溝を作ってしまいかねません。

まずは「安全に、今の暮らしをより快適にする」という共通の目的を確認してみましょう。たとえば「地震のときに危ないから、避難経路だけ片付けよう」といった具体的な提案から始めます。すべてを一度に整理しようとせず、一つの引き出しや玄関といった小さなスペースから着手し、徐々に進めていきましょう。

無理に手放させるのではなく、判断は親に任せる、あるいは「迷ったら一時保管する」といったルールを設けます。親の自尊心を尊重しながら作業を進めていくと、親子ともに納得感のある片付けになるでしょう。

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