公開:2026.07.21

更新:2026.07.22

金利上昇局面で考えたい 生命保険の解約リスク

生命保険解約数増加の背景

近年、生命保険の解約数が増加傾向にあります。生命保険協会の統計によると、解約返戻金は2020年度から増加傾向が続き、2022年度から3年連続で11兆円台に達しています。

解約数増加の背景の1つに、生命保険の保険料計算の基礎となる予定利率が、長期金利の上昇に連動して引き上げられていることが挙げられます。この引き上げに伴い、現契約から、より利回りの高い新商品への乗り換えが促進されていると見られます。また、円安を受けた外貨建て保険の利益を確定させるための解約もあると考えられます。

さらに、NISAの普及や株高などにより、「貯蓄から投資へ」の流れが加速し、解約された生保マネーの一部は株式や投資信託などに向かっているとの見方もあります。

図 生命保険の解約返戻金の推移

出所:生命保険協会「生命保険の動向」を基に日本FP協会作成

「保険から投資へ」は最適解なのか?

「保険から投資へ」は状況によっては有効ですが、万人に当てはまる最適解とはいえません。たしかに予定利率が低い時期に加入した貯蓄型の保険は、乗り換えや解約の検討に値するでしょう。最近では「保険は保障のため、資産形成は投資で」という考え方も広がっています。

しかし、予定利率の高い旧契約(いわゆるお宝保険)や、まだ元本割れ状態にある契約を焦って解約することは損失につながります。

また、忘れてはならないのが、見直そうとする保険の加入目的です。保障が必要な場合、新たに定期保険などに加入することになるでしょう。その際に健康状態によっては新規の契約ができない可能性もある点に注意が必要です。乗り換え可能だとしても、既契約よりも加入年齢が上がっているため、保険料が割高になる可能性があることも知っておきましょう。

ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • いいね数
  • コメント数

24時間中にアクセスが多かった記事です。