公開:2026.05.21

更新:2026.05.22

生成AIに潜む著作権侵害のリスク ~「著作権」正しく理解できていますか?~

著作権の定義と著作権侵害の要件

生成AIが普及し、文章や画像などを手軽に生成できるようになっている一方、著作権侵害のリスクが以前より身近なものになっています。

著作権とは、小説や音楽、写真など「思想または感情を創作的に表現したもの(著作物)」を保護する権利です。著作者および著作物は著作権と著作者人格権(著作者だけが有する人格的な利益を保護する権利)によって不利益を被らないように保護されます。

図 著作者に与えられる権利

出所:文化庁著作権課 令和6年度著作権セミナー『AIと著作権Ⅱ ―解説・「AIと著作権に関する考え方について」―』令和6年8月

AIと著作権の関係性

AIと著作権の関係については、判例や裁判例の蓄積が十分でないことから、文化庁は「AIと著作権に関する考え方について」を取りまとめました。本資料では、AIと著作権の関係を主に3つの観点で整理しています。

AI開発・学習段階

AIの学習のために著作物を利用する行為は、著作権法30条の4の「情報解析」に該当する場合、原則として著作権者の許可なく利用できるとされています。

※AI学習やデータ分析など、著作物の「表現された思想・感情の享受(鑑賞)」を目的としない利用

生成・利用段階

利用者が既存の著作物をもとにAIで生成した文章や画像をSNS等にアップロードして公開したり、複製物を販売したりする場合は、一般的な著作権侵害の基準と同様に、類似性と依拠性の有無で著作権侵害となるかどうかを判断されます。

AI生成物の著作物性

AI生成物が著作物に該当するかどうかは、人の創作意図や創作的寄与の有無に応じて個別に判断されます。AIが自律的に生成したものは、「思想または感情を創作的に表現したもの」ではないため、著作物に該当しないと考えられます。一方、人が思想または感情を創作的に表現するための「道具」としてAIを使用したと認められる場合は、著作物に該当し、著作者となります。

AI生成・活用においては、こうした観点を把握しつつ、具体的にどのようなケースが著作権侵害に当たるのかしっかりと押さえておくことが重要です。

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