公開:2026.08.17

夏枯れ相場とは? 夏に株価が動きにくくなる理由

夏に相場が落ち着くのはなぜ?

「夏枯れ相場」とは、夏場に株式市場の売買が低調となり、株価の値動きが鈍くなる傾向を指します。背景には、海外投資家の長期休暇や国内機関投資家のお盆休みなどがあり、市場参加者が減少しやすいことが挙げられます。市場参加者が少ない時期は売買代金も減少しやすく、相場全体の値動きが小さくなりがちです。

こうした傾向は、株式市場全体の売買代金の動きからも確認できます。東証全体の月別売買代金をみると、6~8月は他の月と比べて水準が低下しやすい傾向が見られます(必ずしもそうならない年もあります)。売買代金が減少する局面では、市場の流動性が低下し、相場全体が動きにくくなる一方で、ちょっとした材料でも株価が上下に振れやすくなる点には注意が必要です。

むしろ売買が少ない時期は、短期的な値動きに振り回されず、保有銘柄の企業業績や、自身の資産配分を見直す機会として捉えることが大切です。

図 月別の株式市場売買代金(東証全体)

※2022年4月1日以前の数値は、第一部、第二部、マザーズ、JASDAQスタンダード、JASDAQグロース、TOKYO PRO Market の合計(2022年4月4日市場区分見直し)。
出所:日本取引所グループ(JPX)「株式売買高・売買代金」を基に日本FP協会作成

動かないだけではない? 夏相場の注意点

一方で、米国の株式市場では「サマーラリー」と呼ばれる、夏特有の値動きがみられることもあります。7月4日(独立記念日)から9月の第1月曜日(労働者の日)までの夏季休暇シーズンにおいて、株価が上昇しやすい現象のことです。一般的には、「投資家が夏休み前に株を買っておくため」と説明されます。

もっとも、夏枯れ相場やサマーラリーは、いずれも株式市場における過去の経験則(アノマリー)の1つに過ぎません。金融政策の変更や企業業績、為替相場の変動、地政学リスクなどの影響が強まれば、季節的な傾向とは異なる値動きになることも珍しくありません。

夏相場では「例年こうだから」と決めつけるのではなく、季節的な傾向を参考情報の1つとして捉えながら、冷静に市場環境を見極める姿勢が求められます。

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