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2026.01.21
パフォーマンスから見る世界株式と日本株式【トレンド+plus】
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公開:2025.11.28
更新:2025.12.03
買い付けした株式をその日のうちに売却する「デイトレード」という手法があります。
短期投資の主流の一つになっている手法ではありますが、「デイトレードは儲かりにくい」といわれることがあります。
その理由の一つに、高速取引の餌食になるからという話があります。
高速取引とは、高速・高頻度、そして自動プログラムを使って行うアルゴリズム取引手法です。電子取引の世界では、1秒間に数千回、場合によっては1万回近くの回数の注文が成立しています。かつ、高速で短時間で何千回も取り引きをすることも可能とされます。このようなマイクロ秒単位などのごく短時間で売買を成立させる投資家を高速取引行為者といいます。
高速取引とデイトレードの関係について、具体的に見ていきましょう。
例えば、ある銘柄を100円で買うと同時に、101円で売って瞬時に利益確定をしようというデイトレーダーがいたとします。
デイトレーダーが100円の株価を見て、成り行きで買ったとき、それと同じタイミングで高速取引行為者が、100.1円で買って、100.2円で売る取り引きを瞬時に行います。さらに別の高速取引行為者が100.2円で買って、100.3円で売るという取り引きを仕掛けてくると、デイトレーダーの成り行き注文は、100円よりもずっと高い買値になってしまいます。
「いや、自分は取り引きの板を見ているから大丈夫だ」と思っていても、人間が目でみている注文は、瞬時に変わっている可能性があります。プログラムで実行されている高速取引行為者の取り引きは、人間の目ではわからない位に素早く反応しているので、個人投資家は「何だかおかしい」と感じるよりもほかにありません。
東京証券取引所の総注文数のうち70~90%程度がこの高速取引で占められているとされます。私たちの目に見えない世界で、株式市場はプログラム取引で売買を成立させる高速取引が主流になっているのです。もちろん、AIも利用されていて、複雑な相場の反応に応じて、様々な取引プログラムが実行されるように仕掛けられています。
売買注文の中に、高速取引が割って入っていると、思ったように安く買って、高く売ることができません。
高速取引は市場に流動性を供給するというメリットもありますが、株式投資で潜在的に利益率が薄くなるという弊害ももたらすのです。
実際、米国でも日本でも以前は、こうした高速プログラム取引を使わない中小証券会社の自己売買部門が数多くありましたが、人間のトレーダーがさや抜きをしていたのでは、利益が上がらなくなり、撤退していきました。そして、生き残った取引業者の中には、取引手法をスピードを競った高速取引にシフトしていった会社もあります。各国の株式取引所は、システムを入れ替えて高速取引に対応した体制を完備して、投資マネーを呼び込むような競争を繰り広げました。その結果が、個人投資家が短期売買では生き残りにくい環境をつくったのです。
昨今、個人の長期取引が推奨される傾向にありますが、この一因には、短期売買の市場には高速取引という猛獣がいて個人には不利だという理由もあります。
こうした高速取引にはもう1つの弊害があります。相場が狭い範囲で上下動するときは、狭い値幅で売りと買いの注文を出しますが、相場が大きく崩れると、売買自体を停止させるプログラムを組んでいたり、売りをどんどん加速させる注文を出すことがあります。
そうした行動は、株式市場の流動性を低下させ、値が上がるときは急上昇し、値が下がるときには急降下する傾向を生み出します。
2025年の日本の株式相場において、日中の乱高下があまりに大きく、以前では考えられない相場展開が見られたのも、高速取引の広まりが影響しているのかもしれません。
記事の内容は、取材先や執筆者等の見解を示したものであり、日本FP協会の意見・方針等を示すものではありません。
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