公開:2025.12.02

更新:2025.12.03

投資詐欺、ロマンス詐欺…… 被害急増の「SNS型詐欺」にご用心(上)

全世代に広がるSNS型詐欺の被害

SNSやインターネット広告、マッチングアプリなどを利用した「SNS型詐欺」の被害は、若年層を含む全世代に拡大しています。

なかでも増加しているのが、SNSを悪用した投資詐欺やロマンス詐欺による被害です。警視庁が2025年10月に発表した結果によると、SNS型投資詐欺は、2025年7、8月に被害の認知件数(以下、被害件数)は急増しました。また、SNS型ロマンス詐欺の被害も前年同期比で大幅増加しており、2025年8月は単月での被害件数が過去最多を記録しました。

2025年8月末時点での年間被害件数・被害額

1)SNS型投資詐欺

  • 被害件数4,772件(前年同期比+106件、+2.3%)
  • 被害額605.8億円(同比▲36.0億円、▲5.6%)

2)SNS型ロマンス詐欺

  • 被害件数3,445件(前年同期比+1,181件、+52.2%)
  • 被害額323.9億円(同比+84.5億円、+35.3%)

SNS型詐欺の特徴や具体的な手口

SNS型詐欺の傾向として、YouTubeなど動画配信サービスの「バナー等広告」が接点になりやすいことが挙げられます。例えばSNS型投資詐欺の場合、「投資家」を名乗る人物が登場し、投資によって大きな利益が出たことをアピールします。そして、LINEグループに誘導する流れが定石です。

なかには著名人の動画や画像が悪用された広告もあり、偽物だと見抜けない場合がある点にも注意が必要です。

図 バナー等広告からLINEの投資グループに誘導される流れ

出所:警察庁・SOS47特殊詐欺対策ページ

また、SNS型ロマンス詐欺ではマッチングアプリが接点になるケースが散見され、「将来の二人のために」と投資話を持ちかける手法がよく使われます。

多発するSNS型詐欺被害の拡大を防ぐため、各SNSではユーザーのプロフィール画面などで警告を表示しています。また、バナー等広告に悪用された経験のある著名人は、公式WebサイトやSNSなどで詐欺への注意喚起を発信していることもあります。

詐欺被害にあわないためには、こうした情報を確認しつつ、知らない相手から届いたメッセージやフォローリクエストには安易に応答しない、バナー等広告に表示された内容の真偽を確認するといった自衛策も不可欠です。

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