公開:2025.07.01

更新:2025.06.30

自動車と新しいモビリティ保険~電動キックボード、シェアサービス活用

近年のモビリティ動向に対応するオンデマンド型保険とは

近年、電動キックボードをはじめとした新たな形式のモビリティや、カーシェアリング、ライドシェアリングなど必要なときに車両を利用するサービスが普及しています。

中でも都市部を中心に利用が拡大しているのが、電動キックボードです。2023年7月1日施行の道路交通法改正で新設された「特定小型原動機付自転車」としての要件を満たしていれば、16歳以上であれば運転免許がなくても運転できるようになりました(電動キックボードであっても、「特定小型原動機付自転車」に該当しない場合は免許が必要です)。

乗り物そのものの多様化に加え、カーシェアリングやライドシェアなど自動車の乗り方に関しても多様化が進んでいます。そうした新たなモビリティサービスに対応する新たな保険も開発されています。一例としては個人間で車両を貸借する際に補償が受けられるオンデマンド型保険のように、必要なときに1日単位で契約できる保険が挙げられます。(図表)

図表 従来の自動車保険とオンデマンド型保険のちがい(一例)

項目従来の自動車保険オンデマンド型保険
契約期間年間・定額で固定契約利用時に(時間・走行距離単位などで)契約
補償期間契約開始時刻から一定期間任意の期間を設定
料金形態固定料金(月額・年額)時間・補償内容等に応じて価格設定
補償一律で固定された補償内容利用状況や利用者の要望でプランを選択可
出所:日本FP協会作成

新たなモビリティ動向と保険システムへの理解が重要

従来の自動車保険は、事故の際に被害者となるだけでなく、加害者になるケースも想定して任意保険にも加入すべきだと考えられてきました。この考え方は電動キックボードなど新たなモビリティであっても、車両である限り同様です。

なお、カーシェアリングの保険料は利用料金の中に含まれているのが一般的です。ただし事故発生時には免責補償やノンオペレーションチャージ(車両の盗難、故障、汚損などで修理やメンテナンスが発生した場合に生じる営業補償)といった費用を請求される場合もありますので、補償範囲をしっかり確認することが重要です。

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