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公開:2025.07.25
更新:2025.10.16
7月23日に、懸案だった日米関税交渉が決着しました。相互関税15%が2025年8月1日以降に適用され、事前に通告されていた25%が回避されました。これまで、4月から7月末までの相互関税の基準税率10%よりは+5%上がったものの、25%という懲罰的な税率が回避されたということで、トランプ大統領との駆け引きは一段落したということなのでしょう。
なお、7月23日の日経平均株価は、+1,396.4円の前日比上昇、24日は+655.02円の上昇になりました(2日間計+2,051.42円)。滅多には起こらない、いわゆる爆上げの動きです。
今回の関税決着で注目したい点は以下の2つです。
この日米交渉の最大の難関は、自動車でした。トランプ大統領は、米国の貿易赤字の犯人が日本の自動車輸出だと考えているため、25%の自動車関税に強いこだわりがありました。日本は、ここを守り抜かないと、自動車産業が沈没すると必死に抵抗していました。結果は、ここを+12.5%(既存の2.5%と合算で15%)で決着しました。乗用車は+12.5%で、その他の部品・トラックなどは+15%です。興味深いのは、これまで25%だったところからみて、▲1.00兆円(年間)も関税負担が減ったところです。
この▲1.00兆円は、株主に配当する原資が+1.00兆円増えたという理解もできます。日経平均株価の時価総額の6%近くを占める自動車株(完成車のみ)は大きく値を上げました。
興味深いのは、日本企業の対米輸出(2024年)は21.3兆円で、そのうち自動車・部品、原動機(エンジン)が全体の4割を占めていることです。残り6割は相互関税が10%→15%へと上がり、実額では+6,400億円の負担増です。21.3兆円×60%×5%=6,400億円という計算です。これは、自動車関連の負担減▲1.00兆円の方が大きい金額です。計算してみると、相互関税の負担増よりも、自動車関税が約半分になった効果の方が大きいのです。全体でも▲3,600億円の負担減になります(=▲1.00兆円+0.64兆円)。
日本が相互関税15%で決着したことは、8月1日を期限とする各国とトランプ政権との交渉も、この低い税率を基準に進んでいく可能性があります。
米国との間で大きな貿易取引をするのは、カナダ、メキシコ、中国やアジア諸国、EUです。他にも韓国、台湾、インド、オーストラリアの名前が思い浮かびます。おそらく、これらの国々の税率も、8月1日を期限とする関税交渉で、15~19%くらいで決着するのではないでしょうか。すると、世界経済は軟着陸(ソフトランディング)する可能性が出てきます。これは、日本にとって米国以外の相手国の経済成長が救われたと解釈できます。
また、米国側も事前予想の関税負担を消費者が負担しなくて済みそうなので、それがインフレ圧力を減圧させ、米国の中央銀行の利下げへの期待へと繋がっています。
世界的に考えると、8月1日を期限とする関税交渉の行く末を見守る日々が続きそうです。
記事の内容は、取材先や執筆者等の見解を示したものであり、日本FP協会の意見・方針等を示すものではありません。
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