FPトレンドウォッチ
2025.12.12
大病院受診時にかかる「選定療養費」とは?
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公開:2025.12.12
選定療養費とは、地域のかかりつけ医などからの紹介状がない状態で大病院を受診する際や、他の医療機関への紹介を受けたにもかかわらず患者の希望で再度その大病院を受診する際に、通常の診察料とは別に請求される追加の自己負担の料金です。
この費用は、大病院への外来患者の集中を防ぐことを目的としています。この制度は2016年の診療報酬改定で義務化され、2022年10月には対象病院の拡大と金額の引き上げが行われました。
制度が導入された背景には、医療機関ごとの役割分化による地域医療の効率化があります。高度かつ専門的な検査・治療や、長期の入院が必要な患者は地域の大病院が受け入れ、日常的な診療や慢性疾患、治療後の回復支援などは地域の中小病院や診療所が担う、という分業制を敷くことを狙いとしています。
| 対象となる病院 | ・特定機能病院※1 ・一般病床数が200床以上ある地域医療支援病院※2 ・一般許可病床数が200床以上ある紹介受診重点医療機関※3 | ||
|---|---|---|---|
| 発生する費用 | 初診 | 医科 | 7,000円以上 |
| 歯科 | 5,000円以上 | ||
| 再診 | 医科 | 3,000円以上 | |
| 歯科 | 1,900円以上 | ||
選定療養費の対象となるのは、主に特定機能病院や一般病床が200床以上ある地域医療支援病院といった、高度な医療を提供する大規模な病院です。
選定療養費の金額は医療機関が独自に定めますが、国によって最低基準額が設けられています。初診の場合、医科で7,000円、歯科で5,000円以上です。いずれの場合もこの費用は全額自己負担となります。
なお、救急の患者は本制度の対象外とされています。ただし近年は医師が軽症と判断した場合、救急搬送された患者に対しても選定療養費の支払いを求める自治体も出てきていますので、注意が必要です。このほか本制度の対象外となるケースに関しては、厚生労働省のWebサイトなどをご確認ください。
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