公開:2026.09.04

2026年から「医療機関のキャンセル料」がかかるって本当?

キャンセル料がかかる主な条件

2026年6月から、一部の医療機関で予約のキャンセル料を徴収できるようになりました。SNS等で話題になったため、「病院の予約を取り消しただけでキャンセル料がかかるのか」と不安を感じた人もいるかもしれません。

実際には、一般的なクリニックや診療所の予約が一律に対象となるわけではありません。厚生労働省によれば、キャンセル料の徴収が認められるのは、予約料を支払う選定療養の予約診療のみで、その条件は図表の通りです。

図表 キャンセル料が発生する主な条件

前提医療機関が予約料を徴収すると地方厚生局に届け出た予約に基づく診療
必要な手続き・事前にキャンセル料について説明を受けている
・書面でキャンセル料の徴収について同意している
キャンセル料が徴収できる主な理由患者都合による直前のキャンセル
(医療機関側の都合などでのキャンセルは除く)
キャンセル料・事前に同意した妥当な金額
・徴収時は診療費などと区別した領収書が発行される
出所:日本FP協会作成

予約診療そのものは広く行われていますが、医療機関が予約料を徴収するためには、地方厚生局に選定療養の届出を行う必要があります。そのため、一般的なクリニックのほとんどはキャンセル料徴収の対象外といえます。

なぜ選定療養にキャンセル料が認められたのか

そもそも選定療養とは、保険診療に加えて患者が追加費用を負担し、保険適用外のサービスを受ける仕組みです。代表例として、入院時の差額ベッド代などがあります。

今回のルール明確化の背景には、患者都合のキャンセルによる医療現場の負担があります。予約枠を確保していても、患者が来院しなければ、その時間帯の診療機会が失われ、医師やスタッフの配置にも影響が及びます。

なお、今回の改正はあくまで保険診療に関するものであり、自由診療(保険外診療)は対象外となります。自由診療においては、もともと医療機関側が料金体系を個別に定めることが可能であり、キャンセル料に関してもすでに規定されている可能性があるため、自由診療を受診している場合は注意しましょう。

今回の見直しは、限られた医療資源を有効活用し、必要な人が適切に診療を受けられる環境を維持するためのルール整備といえるでしょう。

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