公開:2025.12.17

不合格でも学びの深さにつながり業務にプラスの効果

CFP®資格審査試験に全課目合格された方の合格の秘訣や取得の動機、学習方法などをご紹介する「CFP®試験合格への道」。CFP®資格取得を目指す皆様へのアドバイスとして、ぜひご参照ください。

【MY SUCCESS POINT】 自信があり時間がかからない問題から解答 

CFP®認定までの道のり

今回はCFP®認定者の村上靖さんにお話を伺いました。村上さんのCFP®認定までの道のりを確認しながら、勉強方法について振り返っていただきました。

2021年12月AFP資格認定
2022年6月「不動産運用設計」合格
2022年11月「相続・事業承継設計」合格
2023年11月「リスクと保険」「タックスプランニング」合格
2024年6月「ライフプランニング・リタイアメントプランニング」合格
2024年11月「金融資産運用設計」合格
2025年3月CFP®資格認定

学ぶ習慣がつき、CFP®試験に挑戦

地元で公務員として勤め、定年退職が近づいたころ、私は再任用以外の道もないかと方向性を探り、59歳で宅地建物取引士の資格試験を受験しました。まさか本当に不動産業を始めることになるとは思っていませんでしたが、そのときにできた学ぶ習慣を継続しようと考え、関連性が高い2級FP技能検定を受検し、AFP認定者となりました。

60歳で定年退職後、個人事業主として、行政書士と不動産業を兼業で開業しましたが、まったくの未経験。お客様に安心して相談いただくには、幅広い知識を身に付けることが必須であることからCFP®試験に挑戦する決意をしました。

開業したばかりでしたので、無理をせず確実に1課目ずつ3年をかけ、全課目に合格する計画を立てました。自営業でしたので、仕事の合間などの30分、60分といった時間を有効活用して、平均すれば毎日1時間程度の勉強を継続しました。当初は『CFP®資格標準テキスト』を理解してから、過去問題集に挑みましたが、集中力が維持できず効率も悪いと感じました。そこで、過去問題集から取り組み、理解が不十分な場合はテキストに戻り確認するようにしました。

過去問題集は3回繰り返し、理解度により3段階(〇▲×)で評価、試験の直前に理解度が低かった問題だけを再確認していきました。
課目は業務に一番関連がある「不動産運用設計」から挑戦しましたが、試験のできの悪さに意気消沈。しかし、何とか合格できました。このとき61歳。これに気をよくして改めて全課目合格を決意したのです。

行政書士として相続業務を行っていきたいとの思いもあり、2課目目は「相続・事業承継設計」を受験し、無事合格しました。次は、「タックスプランニング」を受験しましたが、結果は不合格。要因は計算問題に執着し、1時間で10問ほどしか手を付けられなかったことでした。ただでさえ時間が足りないのに、それでは間に合うわけがありませんでした。

そこで次の試験では、遅れを取り戻すべく方針を変え、「リスクと保険」と併願して何とか2課目合格できました。「タックスプランニング」は、2度の受験となった結果、理解が足りなかった部分の知識が深まり、意義があったと思います。試験では、時間のかかる問題は後回しにし、自信があり比較的時間のかからない問題から解くことを意識しました。解答が進んでいれば、時間が少なくなっても焦ることもなくなるからです。

63歳になり、「ライフプランニング・リタイアメントプランニング」に合格、いよいよ最後の難関「金融資産運用設計」を受験することになりました。株式や投資信託は、自身でも運用していますが、聞きなれない用語や難解な問題が多くあり、すべてを理解することは独学だと厳しいかと悩みました。しかし残り1課目ということもあり、合格することを最優先に考えました。

つまり、特に苦手な分野や時間のかかる問題については、「今後の課題」としたのです。得意な問題で7~8割取れれば十分に合格できる、難しい問題は運に任せよう、と思うと気が楽になりました。結局、確実に正解を目指す40問で8割、当てずっぽうな10問で3割は取れ、無事に合格。めでたく全課目合格し、CFP®資格の認定を受けることができました。

CFP®資格が自信に

開業から3年が経ちましたが、CFP®試験挑戦から得た幅広い知識が業務を行っていくうえで大いに役に立ち、自信にもつながっています。また、個人事業主として毎年青色申告をしますが、「タックスプランニング」での知識が活かされています。

今後は、当事務所で特化している相続と不動産のサポートは、より深い知識を身に付けるとともに、地域の皆様がどのようなことに悩みを抱えているのかを知り、幅広い視点から相談に応じ、少しでもお役に立ちたいと思います。

人生において学び続けることは不可欠であり、新たな知識を身に付けるのは楽しいこと。今後も新たなことに挑戦していければと思います。

行政書士村上事務所・南伊東リゾート 代表(静岡県)

村上 靖さん(むらかみ・やすし)

公務員として地元の市役所や消防本部で30年余り消防防災業務に携わる。定年退職後、2022年5月開業。相続と不動産に特化した身近な相談所をモットーに事業活動をしている。

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