公開:2025.11.17

試験を通じて知識に加え、実務家に求められる知的体力、精神力も身に付いた

CFP®資格審査試験に全課目合格された方の合格の秘訣や取得の動機、学習方法などをご紹介する「CFP®試験合格への道」。CFP®資格取得を目指す皆様へのアドバイスとして、ぜひご参照ください。

【MY SUCCESS POINT】 電卓に慣れ、「四捨五入」の内容も確認しよう 

CFP®認定までの道のり

今回はCFP®認定者の中嶋雄貴さんにお話を伺いました。中嶋さんのCFP®認定までの道のりを確認しながら、勉強方法について振り返っていただきました。

2022年5月AFP資格認定
2022年6月「金融資産運用設計」「タックスプランニング」合格
2022年11月「不動産運用設計」「リスクと保険」合格
2023年6月「相続・事業承継設計」合格
2023年11月「ライフプランニング・リタイアメントプランニング」合格
2024年6月CFP®資格認定

全分野の効率的な知識習得のために

私は、FPとして「この分野だけは誰にも負けない」という専門分野を持つことが重要だと思う一方、どの分野も最低限の知識を習得する必要性も感じていました。そして、それらを効率よく習得する手段としてCFP®試験の合格を目指すことにしました。

まず、受験計画を立てました。結果的に都合4回の受験になりましたが、2課目×3回の受験で合格を目指すことにしました。2課目なら、1日1課目の受験とし、試験日の間の1週間を有効に活用することもできるので、取り組みやすいと思ったのです。

「金融資産運用設計」、「タックスプランニング」、「不動産運用設計」、「相続・事業承継設計」は得意課目であり、「リスクと保険」、「ライフプランニング・リタイアメントプランニング」には苦手意識がありました。苦手課目は、同じ試験回に受験しないことにして、「金融資産運用設計」、「タックスプランニング」から勉強を始めました。なお、「タックスプランニング」はすべての課目に関わる課目なので、最初に受験することをお勧めします。

勉強は仕事の前後、朝と夜の時間を利用し、およそ2カ月前からスタート。1課目につき1日1時間程度をあてました。まずは日本FP協会の『CFP®資格標準テキスト』でインプットを行い、『CFP®資格審査試験問題集』を4~5回分購入し、どのような問題が繰り返し出題されているか、確実に得点しなければならない問題はどれかなどを分析しました。特に計算問題は、繰り返し似たような問題が出題されており、過去問で計算の流れを押さえることが、実践的で効率もよく、記憶にも残りやすいので何度も確認しました。

試験中、時間配分でピンチに

また、計算問題は電卓に慣れることや、問題文に指示されている四捨五入のやり方も意識したほうがよいと思います。私はこの点をおろそかにしてしまい、得意なはずの「不動産運用設計」で、本番中に合格を諦めかける事態になりました。試験開始から40分経過した時点で5問しか終わらず、かつ解いた問題も計算結果が選択肢になく、自信が持てなくなったのです。ただそれ以降の問題は、時間がかからない問題が続くことを過去問で把握していたため、切り替えて1問1分のペースで解き、なんとか盛り返すことができました。

幸い「不動産運用設計」も含めて、ほとんどの課目で合格ラインを大幅に上回る形で合格できました。とはいえ、時間との勝負で決して余裕があったわけではありません。知識にとどまらず実務家としての知的体力や精神力なども求められていると割り切って考え、最後まで1問1問に集中することが重要だと思います。

私が考える合格のポイントは「過去問を分析し頻出問題を確実に正解する」、「時間がかかる問題と、それほど時間がかからない問題を意識して時間配分を考える」、「一見してわからない問題があっても諦めずに食らいつく」、「最後まで集中して問題文をよく読む」、「すべて解き終わった後、マークミスがないかを確認する」などです。

私は行政書士の有資格者としての法的な知見も活かしつつ、不動産賃貸業を営んでいます。仕事でも、プライベートでもFPの6課目の複数の分野に関わる場面が多くあります。CFP®試験への挑戦で俯瞰的に全体像を見られるようになり、正しく考え、行動する指針になったと思います。

中嶋行政法務事務所 代表(東京都)

中嶋 雄貴さん(なかしま・ゆうき)

大学在学中に取得した行政書士の資格をもとに、20歳で中嶋行政法務事務所を開設。同じく、大学在学中に取得した宅地建物取引士、管理業務主任者などの不動産資格の知識を生かし、不動産賃貸業を営む。

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