公開:2026.03.19

【トランプ関税で注目集まる】知っておきたい関税の基礎知識 

関税の種類と役割

関税とは、輸入国の政府によって輸入品に課される税金です。主に自国産業の保護や財政収入の確保を目的としています。例えば、日本企業が米国へ輸出する場合、原則として輸入元の米国企業が米国の税関に支払います。米国が関税率を引き上げると現地での販売価格が上昇するため、米国産業の保護につながります。

関税には、各国が独自に定める「国定税率」と、条約などに基づく「協定税率」や「EPA税率」があります。近年では、米国の関税政策(いわゆるトランプ関税)により「相互関税」や「追加関税」が注目されました。

相互関税とは、貿易相手国との間で関税負担が対等になるように関税を課すものです。追加関税は、特定の国や品目に対し、政治的・経済的な理由で通常の関税に上乗せされる関税を指します。これらは貿易摩擦が激化した際に用いられやすく、国際経済にも影響を及ぼします。

トランプ関税の影響

日米関税交渉が行われ、2025年7月に相互関税を15%(当初は25%)、自動車・同部品の追加関税はMFN税率(一般税率)を含めて15%(当初は25%)とすることで合意しました。

図表 日本に適用されるトランプ関税の追加関税率(2025年11月10日~)

対象品目追加関税率
相互関税15%またはMFN税率
鉄鋼・アルミ製品50%
自動車および同部品15%(MFN税率を含む)
中・大型トラックおよび同部品25%
銅(派生品・半製品)50%
木材・製材10%
木材製品(家具等)15%(MFN税率を含む)
半導体(特定の仕様を満たす製品)25%
出所:JETRO(日本貿易振興機構)調査部 米州課(北米班)「米国トランプ政権の関税政策の要旨」(2026年1月16日)を基に日本FP協会作成

アメリカは日本にとって最大の自動車輸出相手国であることから、特に自動車産業への影響は大きいといえます。当初より関税率は引き下げられたものの、関税コストの上昇が企業利益を圧迫する可能性があり、日本経済への影響が懸念されます。

日本の2025年7〜9月期の実質GDP(2次速報値)は年率換算で▲2.3%となり、6期ぶりのマイナス成長となりました。トランプ関税で輸出が減少したことが影響したと考えられます。引き続き、国際情勢を踏まえた経済の動きを注視していきましょう。

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