著名人インタビュー
2025.07.18
【俳優/藤木直人さん】 「出会い」や「巡り合わせ」が新しいことに挑戦するきっかけに(第3回)

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公開:2025.07.18
更新:2025.07.17
さまざまなフィールドで活躍する方々に、自身を成長させた学びや人生における挑戦、夢や目標の実現について語っていただく本企画。俳優・ミュージシャンとして第一線を走り続ける藤木直人さんのインタビューを3回にわたってお届けします。第3回は、「大人の学び」によくある壁をどう乗り越えるか、「年齢を重ねても挑戦し続けること」の面白さについても語っていただきました。
——お話をうかがっていると、一度ゴールを設定されたら、そこからやるべきことを逆算して、達成するまで着実に進められている印象があります。
俳優業をしていると「期日までにセリフを覚えて現場に入る」というのは当たり前のことだし、何か目標を設定して計画を立てて進めていく、というのが習慣になっているのかもしれません。
ほかにも、大人になってから「机に向かって教科書を開いて勉強する」ことって、なかなかないじゃないですか。だから、今回の企画を通じて「学ぶことの喜び」を久々に味わった気がするんです。大学在学中にこの仕事を始めたこともあって、こうした体系立ったお金の知識も非常に新鮮に感じました。
——社会人になってからFP資格取得を目指す人が大半ですが、忙しくて仕事と学びが両立できない、モチベーションが続かない……など、「大人ならでは」の悩みもよく聞きます。
生活に密着しているテーマのほうが、勉強していてもモチベーションが維持できると思うんですよ。だから、自分の興味・関心が少ない科目から勉強をスタートすると、もしかしたらイヤになってしまって、続かないかもしれない。
例えば、「保険」について勉強しているときは、「あ〜、当時は保障内容とかよくわからないまま勧められた商品に加入していたな」とか、「こんな商品もあるんだ」とか、何かしら自分の経験とからめた発見があるわけじゃないですか。「ライフプラン」はもちろん、「相続」なんかも誰もが通る身近なテーマですよね。やっぱり、自分のケースに当てはめて考えることで、勉強する面白さが増すのがFP資格なんじゃないかと思います。
あとは「最初から完璧を目指さない」ことも大事なんじゃないでしょうか。仕事の傍ら、勉強するわけですから、「完璧じゃなくてもいいから、合格ラインである6割をとりあえず目指す」という気楽な気持ちで始めてみる。そこからスタートして知識をブラッシュアップしていくようにすれば、自然と続くような気がします。
——藤木さんは俳優業とミュージシャンの両立ももちろんですが、釣りや料理、ルービックキューブもお得意で、非常に多趣味かつ多才ですよね。「高橋尚子杯ぎふ清流ハーフマラソン2025」にも出場されて、見事完走されました。
ハーフマラソンは、自分がパーソナリティーを務める「スポーツ×音楽」がテーマのラジオ番組の放送で、「ハーフマラソンに挑戦します!」と約束したことがきっかけです。僕の両親は昔からジョギングが趣味で、兄も陸上部。実は僕以外の家族全員、フルマラソンを走った経験があるんです。それもあって一生に一度でいいから、フルマラソンを完走してみたいという思いがありました。「フルマラソンにも挑戦する」と宣言したので、今年中に達成しないといけないですね(笑)。
——年齢を重ねても好奇心を持ち、新しいことに挑戦していくにはどういうことを心がければいいのでしょう。
面白そうなことがあればとりあえずチャレンジしてみる、という気持ちは自分の中に常にあります。何かを決めたら「公言する」ということも大事かもしれない。周囲に言って、やらざるを得ない状態に自分を追い込むのも一つの手ですよね。
何かを諦めて、そこから「よっこらしょ」ともう一度立ち上がるのって、すごく大変じゃないですか。だから、最初から諦めないでとりあえずやってみる。今はSNSを通じて同好の士だったり、仲間探しをしたりするのも昔より簡単になっているので、「最初の一歩」も踏み出しやすいと思います。ラジオでもリスナーの方から新年の抱負を募りますが、僕より年配の方が新たなことにチャレンジされることも多い。皆さん、本当にエネルギッシュで見習わないといけないなといつも感じています。
あとは、そのときどきの「巡り合わせ」を大切にしていくことでしょうか。今年の4月から土曜朝に生放送している情報番組の新MCを担当することになったのですが、デビュー30周年を迎えて、こうした新たなチャレンジをさせてもらえるのはとても幸せなことです。これからも新しい出会いや偶然の巡り合わせを大切にしながら、挑戦を続けていきたいと思っています。
俳優・ミュージシャン
藤木 直人さん(ふじき・なおひと)
1972年、千葉県出身。早稲田大学在学中、映画「花より男子」で1995年にデビュー。「ナースのお仕事」「ホタルのヒカリ」シリーズなど数多くの話題作に出演。舞台では蜷川幸雄氏演出の「海辺のカフカ」をはじめ、蜷川氏最後の演出作「尺には尺を」で主演を務める。ライブツアーなど音楽活動も精力的に行い、2024年には音楽デビュー25周年を迎えた。2014年よりTOKYO FM系列「SPORTS BEAT supported by TOYOTA」のメインパーソナリティー、2025年4月からは「朝だ! 生です旅サラダ」の新MCも担当。主演を務めるフジテレビドラマ「最後の鑑定人」が7月9日より毎週水曜22時〜放送中。
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