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公開:2025.10.20
更新:2025.11.28
私たちの給料は能力の対価として支払われており、給与の約半分はスキルに対する報酬という話があります。この考え方に従うと、給与水準の高い人は、その人ならではの能力に対する費用が高く、それが給与水準に反映されていると捉えることもできそうです。
つまり、「将来の給与を大きく増やしたい!」という思いがある方は、スキル形成をどう手厚くできるかを計画的に考えるとよいでしょう。
キャリア形成を考える際のヒントになる理論として「計画的偶発性理論」があります。
読んで字のごとく、計画的に偶然を引き寄せ、役立てるキャリア形成の考え方です。言葉を補足すると、事後的なキャリアの8割は、その人が偶然に経験した仕事の中で得られており、その偶然が引き寄せられるように自身の行動等をコントロールするという理論です。
キャリアの8割が偶然と聞くと、「じゃあ、自分のキャリアは結局のところ偶然任せじゃないか」と嘆息をつく方もいるでしょう。
この理論の本質は、そうではありません。
自分が将来役立てられるスキルがわからないからこそ、様々なことをお試しで経験してみるのです。いわば、自分の興味がある分野の職務に「投網を放って」みて、そこから得られた何かをその後のキャリアに積極的に生かしていくのです。様々な経験を計画的に積むことで、有意義なキャリアパスを辿ることができるという考え方です。
この理論を企業レベルで実践するケースもあります。例えば、本人の希望に応じて、研究職の社員に営業現場を半年間経験させるといった制度がある企業があります。
これは、研究職という専門性の高いスキルを強化するために、営業現場で柔軟性を身に着けたいという希望を叶えるための選択肢を会社として提示する事例です。このケースでは、働く側も、冒険心や好奇心、持続性(ねばり強さ)をもって臨むことが要求されます。
すべての人が自分の望むキャリアを予定通り歩むことができれば良いですが、企業や社会の中では厳しい競争があります。選抜されて、メンバーから振るい落とされることもありえるでしょう。そうした選考にもれた場合の方法も考えておくことが重要です。
その方法とは、自分が持つ複数の経験・スキルを組み合わせて、他の競争相手を寄せ付けない能力を発揮することです。
例えば、FPであれば、話が上手な人は山ほどいます。しかし、話が上手で文章が書けて、介護・福祉の現場を経験してきた人となると該当する方はぐっと減るでしょう。専門分野をクロスオーバーさせれば、専門家であっても競争相手は減ります。
もう1つの問題は、自分がどんなに能力があっても、合わない組織、企業風土があります。その場合、副業などで会社や働く場所をかけもちする手もあります。
同じ人でも、組織が変われば、評価が全く異なるため、ある会社の風土が合わなくても落ち込むことはありません。別の場所で活躍すればそれで良いのです。
計画的偶発性理論を応用すると、様々な環境で働くことで、自分に合った働き方に出会った方がよいという結論になります。
記事の内容は、取材先や執筆者等の見解を示したものであり、日本FP協会の意見・方針等を示すものではありません。
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