公開:2025.08.14

物価高時代のやりくりテクニック

節約のポイントは「なくす・へらす・おきかえる」

物価高騰の影響で、節約志向はますます高まっています。総務省が2025年2月に発表した2024年の家計調査によると、2人以上の世帯が消費に使った金額は、物価の変動を除いた実質で前年より1.1%減少したことが分かりました。

家計改善の鍵を握るのは住居費や保険料など固定費の見直しですが、食費、日用品費、娯楽費など変動費の見直しも欠かせません。変動費を見直す上でのポイントになるのは「なくす・へらす・おきかえる」の3つです。習慣化していることを止めてみたり、頻度を減らしたり、安いものに置き換えたりすることで、家計改善につながる可能性があります。

予算取りで参考にしたい比率

変動費を見直す上で何より重要なのは、項目ごとの予算を決めることです。いくらお得だからといって大量にストック買いしたり、セールやポイント還元などに惑わされて不要なものを買ったりしては、節約にはつながりません。あらかじめ各項目の予算を立てておき、必要なものを必要な分だけ買うようにしましょう。

予算を決める上で参考にしたいのは、アメリカのエリザベス・ウォーレン上院議員によって提唱された「5:3:2」の比率です。これは支出全体のうち住居費や光熱費、食費などの生活必需品を50%、外食費やレジャー費などの娯楽費を30%、貯蓄や投資を20%にする、というものです。この比率を踏まえながら、図表に示したアクションプランに取り組んでみましょう。

図表 変動費の見直し例

項目見直しのポイントアクションプラン
食費外食やコンビニ、自販機の利用を控える・自炊の頻度を増やす
・お弁当、マイボトルを持参する
・お酒が好きな人は自宅で飲む回数を増やす
日用品費購入先や買い方を工夫・1カ月単位で必要なものだけまとめて買う
・洗剤、ペーパー類などは購入するものの種類を減らす
・大容量タイプを利用する
娯楽費各種サービスの活用・本や雑誌、映画などはサブスクやレンタルで。地域の図書館の利用も
・旅行は早期予約、直前割を活用
・株主優待、福利厚生などもチェック
被服費選択の基準、買い方、購入先の再検討・良質なものを必要な分だけ持つ
・シーズンごとの予算を決める
・フリマアプリ、リサイクル店などを利用
出所:日本FP協会作成

各項目の予算は家族構成や住んでいる地域、ライフステージなどによって大きく異なります。その時々に合った予算を組みつつ、無理なく節約していきましょう。

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