公開:2026.01.19

金利上昇で注目を集める「個人向け国債」の魅力に迫る(下)

個人向け国債の特徴

個人向け国債は、年12回(毎月)発行されており、銀行や証券会社、郵便局といった身近な金融機関で購入できます。また、ネット上で買える金融機関もあります。

発行後1年を経過すれば、額面1万円単位でいつでも中途換金が可能です。ただし、中途換金する際には、ペナルティとして直近1年間に受け取った利子(税引後)とほぼ同額が差し引かれることになります。換言すれば、過去1年間分の利子を失う計算になるため、換金には注意しましょう。

※厳密には「直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685」が差し引かれます。

利子を受け取る際には、20.315%が源泉徴収されます。これは、預貯金の利子にかかる税率と同じです。

個人向け国債の商品解説

個人向け国債は、期間と金利タイプが異なる変動金利型10年満期、固定金利型5年満期、固定金利型3年満期の3種類があります。

図表 個人向け国債の比較

変動金利型
10年満期
固定金利型
5年満期
固定金利型
3年満期
満期10年5年3年
金利タイプ変動金利固定金利固定金利
金利の設定方法基準金利×0.66基準金利-0.05%基準金利-0.03%
基準金利利子計算期間開始日の前月までの最後に行われた、10年固定利付国債の入札における平均落札利回り募集期間開始日の2営業日前において、市場実勢利回りを基に計算した期間5年の固定利付国債の想定利回り募集期間開始日の2営業日前において、市場実勢利回りを基に計算した期間3年の固定利付国債の想定利回り
出所:財務省「個人向け国債3つの商品」より日本FP協会作成

財務省が公表する「個人向け国債の発行額の推移」によると、商品別の購入比率では変動10年が約60%を占め、最も人気を集めています。

注目すべきは、2025年11月募集分で固定5年の利率が1.19%、変動10年の初回適用利率が1.10%と、固定5年が変動10年を上回っている点です。この原因の一つに、利率算出方法の違いが影響していると考えられます。変動10年は10年国債の入札結果に0.66を乗じて算出されるのに対し、固定5年は市場実勢利回りをもとに決定されるのです。

今後も金利上昇局面が続く場合、半年ごとに金利が見直される変動10年が有利になるでしょう。一方、現在の高い利率を満期まで確実に確保したい場合には、固定5年が適しています。運用できる期間が短い場合や、まずは試してみたいという方には固定3年も選択肢となります。自身の運用目的や金利見通しに応じて選択することが、商品選びのポイントです。

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