CFP®試験1ワード解説
2026.09.01
株式投資信託の収益分配金<金融資産運用設計>
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公開:2026.09.01
CFP®資格審査試験の過去問題に登場した重要ワードをピックアップして解説します。
今月は「金融資産運用設計」分野から、「株式投資信託の収益分配金」を取り上げます。
株式投資信託における収益分配金とは、運用して得られた収益を、決算時にファンドから投資家に支払うものです。ただし、すべての投資信託が収益分配金を支払う訳ではなく、収益分配金ありの投資信託と収益分配金なしの投資信託が存在します。なお、収益分配金ありの投資信託であっても、収益分配金の決定は委託会社(運用会社)が行うため、運用状況等により収益分配を行わないこともあります。
収益分配金は、1口(1万口)当たりの金額で決定され、保有口数に応じて一律に支払われます。それにより、1口(1万口)当たりのファンドの基準価額は、収益分配金落ち後には、収益分配金落ち前と比べて1口(1万口)当たりの収益分配金の金額分だけ下がります。
収益分配金を受け取る投資家にとって、収益分配金は、1口(1万口)当たり同じ金額を受け取ることになりますが、その意味は投資家によって違います。投資家それぞれファンドを取得したタイミングが違うため、収益分配金についても必ずしも運用によって得られた収益から支払われるとは限りません。すなわち、投資家にとって収益分配金は、取得元本である「個別元本」と決算時の基準価額の関係により、運用によって得られた収益からなる「普通分配金」と元本の一部から払い戻される「元本払戻金(特別分配金)」とに分かれます。なお、「普通分配金」は収益の受け取りのため課税対象となりますが、「元本払戻金(特別分配金)」は元本の払い戻しであり利益ではないため非課税となります。
上図の例では、同じ収益分配金であっても、個別元本が収益分配金落ち後の基準価額より低い投資家Aではすべて「普通分配金」として、個別元本が収益分配金落ち前と落ち後の基準価額の間にある投資家Bでは一部「普通分配金」となり残額が「元本払戻金(特別分配金)」として、個別元本が収益分配金落ち前の基準価額より高い投資家Cではすべて「元本払戻金(特別分配金)」として扱われます。
収益分配金が多く支払われるファンドが、実は運用収益が支払われている訳ではなく元本を取り崩しているだけ、ということもありますので、注意が必要です。
解説:松田 奈己氏(CFP®認定者・日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA))
本記事は執筆時点の情報に基づいており、最新の情報と異なる場合があります。
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