FPトレンドウォッチ
2026.03.09
物価高と実質賃金減で注目される「スタグフレーション」
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公開:2026.01.21
このところ世界株式インデックスへの投資(以下、世界株式投信)に対する人気が高まっています。特に、新NISAが2024年1月に始まってから、運用対象として世界株式投信を選ぶ人が多いようです。
そこで、改めて本当に世界株式投信のパフォーマンスが優れているのかを筆者自身で確かめてみました。まず、代表的な世界株式投信の価額推移を、2024年1月を基準に指数化しました(図表)。
なお、ここでとりあげた世界株式投信の基準価額は円表示になっていますが、これは運用資産の外貨を円換算しているだけで、ここには為替リスクが存在していることには留意が必要です。
図表では世界株式投信の比較対象として代表的な日本株式インデックス(以下、日本株式投信)を同じく指数化して並べてみました。2026年1月時点の指数は、世界株式投信が159で、日本株式投信が145でした。
ここから、世界的な株価上昇・円安などを受けて、世界株式投信の方が値上がりペースが大きかったことがわかります。ただ、その差は決定的に違うとは言えず、どこを起点に取るかによって、だいたい同じようなパフォーマンスになるとも考えられます。
次に考えたいのは、両者の違いがどこから来るのかです。世界株式投信に投資する人は、隠れた円安メリットを受けています。また、世界中の株式指数に分散するタイプの選択をしていることになるため、過去のデータでは日本株式投信の上昇が足踏みするような局面でも、一定の右肩上がりの値動きをしていました。要するに安定収益を期待した運用成果が出ているといえます。
新NISAのような据え置きで運用を考えるときには、今回のデータを見れば日本株式投信よりも世界株式投信の方が優れているという結果が得られました。
一方、日本株式投信のメリットはなんでしょうか。
値動きを観察すると、2024年1月以降に足踏みするような局面を何回か経験しています。それでも、2025年4月のトランプ関税ショック以降、沈んだ株価が大きく戻って上昇する局面では世界株式投信以上に上昇する傾向にあります。
これは、相場の上昇トレンドに乗りやすい性格だと言えます。運用理論に基づくと日本株式投信はベータ値(β)が高い、いわゆるハイベータの特徴があります。つまり、相場変動に対するリスク(振れ幅)が高いため、相場が上昇するときには、世界株式投信よりも良い成績になっています。
近頃の相場変動を見ていると、日経平均株価は日々のアップダウンが数年前に比べて大きくなってきています。あるときに前日比1,000円近く下がったと思ったら、数日後は前日比500円以上も上がり、ジェットコースターのようだと筆者は率直に思ってしまいます。
株式の高速取引や海外マネーの存在感が昔よりも遙かに大きくなって、投機的になっているのかもしれません。教科書的に言えば、日経平均株価のインデックス運用(またはETF)は個別銘柄の変動率(ボラティリティ)を均すと教えられてきましたが、それはやや昔話化していて、最近は世界中に分散しないと、大きな変動率を回避しにくくなっているようです。
もっとも、代表的な世界株式投信の中には、米国株の構成比が大きくなってしまい、本来的な分散効果が薄らいでいるものもあります。世界株式投信と日本株式投信の違いは、世界株式投信の方が相対的に分散投資が効いていて、日本独自の要因での変動率が抑えられている面にあると言えます。
記事の内容は、取材先や執筆者等の見解を示したものであり、日本FP協会の意見・方針等を示すものではありません。
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