公開:2026.01.15

各地で相次ぐ水道料金の値上げ、今後はどうなる?

水道料金値上げの背景

私たちの生活に不可欠な「水」を供給する水道。各自治体では、その水道料金の値上げ傾向が強まっています。その背景には主に2つの要因があると考えられます。

1つめの要因は、人口減少による水需要の減少です。日本の水道事業は税金ではなく、料金収入を基に運営される「独立採算制」が原則で、使用水量が減ったぶん料金収入も減少します。その一方で、水道を供給するための人件費や維持管理費などは簡単には下がりません。このミスマッチが水道事業の経営を圧迫しています。

図 日本の人口と有収水量※1の推移

※1)水道料金徴収の対象となった水の量
※2)実績値(~2019):水道統計より。給水人口・有収水量は、上水道及び簡易水道を合わせたものである。総人口のみ2020年まで実績値を記載。一人一日給水量=有収水量÷給水人口。
※3)総人口(2021~2115):国立社会保障・人口問題研究所(平成29年推計「日本の将来推計人口(超長期推計含)」より、厚労省水道課事務局にて2020実績人口に差し引き補正。出生率・死亡率ともに中位を採用)
※4)給水人口(2020~2115):最新の2019年度普及率(97.6%)が今後も継続するものとして、総人口に乗じて算出している。
※5)有収水量(2020~2115):家庭用と家庭用以外に分類。家庭用有収水量=家庭用原単位×給水人口。家庭用以外有収水量は、今後の景気の動向や地下水利用専用水道等の動向を把握することが困難であるため、家庭用有収水量の推移に準じて推移するものと考え、家庭用有収水量の比率(0.310)で設定した。
本推計値は2015実績を元に2017年度に実施した推計有収水量の結果を最新の2019年度時点で差し引き補正して採用。

出所:国土交通省「水道事業の経営基盤強化について」

2つめの要因は、水道設備の老朽化です。日本の水道管の多くは法定耐用年数(40年)を迎え始めているため、漏水事故を防ぎ、安全な水を安定供給し続けるためには、老朽化した管路の改修や水道施設の耐震化などを計画的に実行する必要があります。この改修費用の捻出を含め、適正な改修料金などを設定することが課題となっています。

水道料金の値上げにどう備える?

水道料金の値上げを踏まえて、今後どう備えれば良いのでしょうか。値上げは避けられないと仮定しても、水の無駄な使用は減らすように心がけましょう。

節水は環境負荷の低減にもつながります。自治体が公表している「経営健全化計画」や「料金改定の理由」などを確認し、値上げの必要性を理解することも重要です。

水道料金は快適な生活を送るために必要なお金であり、老朽化対策の資金源にもなります。長期的な支出増加に備え、必要に応じて家計の見直しを進めるとよいでしょう。

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