公開:2025.07.14

更新:2025.07.01

知っておきたい最近の住宅ローン事情 ~金利選択と団信の基礎知識~(下)

一定の条件下で保障される特約付き団信

民間の金融機関などで住宅ローンを組む際、ほとんどのケースで団信(団体信用生命保険)への加入が必須条件となっています。保険料は住宅ローンの金利に含まれており、契約者が新たに負担する必要はありません。

一般的な団信では、契約者が死亡あるいは高度障害状態に陥った場合に保障が受けられます。中には3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)や要介護状態になった際に保障される特約が付いた団信もあります。

団信の特約で保障される内容の一例

疾病

  • がん特約
  • 3大疾病保障(がん・脳卒中・急性心筋梗塞)
  • 5大疾病保障(がん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病・高血圧性疾患)
  • 8大疾病保障(がん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病・高血圧性疾患・慢性腎不全・肝硬変・慢性すい炎) ほか

身体障害、要介護

  • 所定の身体障害状態への保障
  • 所定の要介護状態への保障

就業保障

  • 就業不能保障

注意したいのは、一般的な団信では、契約者に万が一のことがあった場合、特定条件下によって住宅ローン残高がゼロになりますが、特約では一定期間の返済免除にとどまる可能性もあるということです。同じ金融機関であってもプランによって保障内容が異なるケースもありますので、加入前の比較検討は欠かせません。

追加負担なしで保障が受けられる団信も

こうした特約付きの団信は、別途、金利の上乗せや保険料の負担が必要な場合がほとんどです。ところが最近では、「金利の上乗せや保険料の追加負担なしで特約が受けられる団信」を取り扱う金融機関も出てきました。

昨今の住宅ローン市場は多様化しており、付帯保障をアピールポイントにしているケースも見られます。住宅ローンの新規借り入れや借り換えを検討している場合、手厚い保障を強みにする金融機関を検討するのも一つの手です。

なお、病歴や健康状態などから団信に加入できない可能性もあります。その際は加入条件が緩和された「ワイド団信」や、団信の加入が必須ではない「フラット35」のような住宅ローンの契約も視野に入れるとよいでしょう。

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